A_米子かに寿司
2022年3月30日におみやげ楽市米子店で購入(1,200円)


かに寿司は山陰地方では「かにちらし」と呼ばれているそう。女性の集まりにおけるご馳走として振る舞われ、夏は弓ヶ浜半島で水揚げされるワタリガニ、冬はズワイガニを薄い塩湯で茹でて寿司飯に載せ、夏は木の芽、秋冬は菊の花やしいたけ等、旬の香の物を添えていたそうです。

IMG_5499

米子駅でかに寿司の駅弁が発売開始されたのは、1954(昭和29)年だと伝えられています。時代とともに形や姿を変え、今日まで続いてきました。一時期は「笹かに寿し」「かにちらし寿し」「山陰吾左衛門寿し本舗蟹寿し」なども登場しましたが、プラトレーを和綴じの本を模した紙箱に入れるスタイルに落ちついています。ネット上の情報をまとめると、現在の姿は昭和末期に登場し、平成初期に雲隠れしてしまったものが再登場しているようです。

IMG_5500

中身は至ってシンプルで、酢飯の上にズワイカニのほぐし身、錦糸卵、奈良漬の3つ。汐ふき昆布が添えられています。以前はワカメの佃煮が付いていたらしい。

IMG_5501

この手の駅弁はむしろ錦糸卵が目立っているなんてことも多々ですが、こちらはカニ身がたっぷりと載っており、ご飯の量もちょうど良く、松葉ガニのウリである「みずみずしさ」が十分に味わえる一品。山陰地方では鳥取駅・アベ鳥取堂の「元祖かに寿し」が有名ですが、中の人は米子駅・米吾のほうが好きですね。


栄養成分表示(100gあたり)
==============
エネルギー:171kcal
たんぱく質:7.9g
脂  質 :1.7g
炭水化物 :31.2g
食塩相当量:1.3g