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2023年11月、Xフォロワーのkokujidai103さん(@kokujidai103)さんから東京中日新聞(※東京中日スポーツの前身)に駅弁の連載記事があることを教えていただきました。昭和37年11月にスタートしたと情報をいただき、国会図書館でマイクロフィルムをひたすら回転すると、駅弁史を知るうえで貴重な写真や証言などが多数収められているのを確認しました。後学のためにも、ここにダイジェストとして記します。

昭和37年というと東海道新幹線の開業(昭和39年10月)以前。まだSLが各地路線でバリバリ働いていて、国鉄が黒字収支だった黄金時代です。当時は停車駅で窓を開け、立売を呼んで弁当を買うのが主流でした。グリーン車もないですし、急行や準急といった種別が幹線をにぎわしていて、現在とはまったく違う鉄道の風景をうかがい知ることができます。

昭和20年代後半にようやく食料事情が回復すると、経済成長による国民所得の増加、レジャーブームに後押しされ、駅弁産業も大きく成長していきます。ことに特殊弁当(幕の内や寿司ではない、特異な弁当)が続々と登場したことは、その成長の証しといえるでしょう。どの駅でも普通弁当、上等弁当、寿司だったモノトーンの時代を終え、旅を彩るアイテムとしての地位を築いていきます。

しかしながら昔ながらの駅弁も根強い人気があったようで、本連載では幕の内弁当、寿司弁当がよく出てきます。こういった駅弁は見向きされることが少なく、他紙(誌)では幕の内弁当しかない田舎の小駅が「なかったこと」にされることもありました。当時の特殊弁当の数では日刊紙の連載に間に合わない、という大人の事情もあったとは容易に推測できますが、日の当たらない駅弁をつぶさに記した記事は貴重な資料といえるでしょう。

このコラムが優れている点のひとつに、内容の詳細さが挙げられます。容器がどういう形だったのか、ご飯は梅干しなのかゴマなのか、おかずは何品入っているのかなど、小さなコーナーに情報にみっちり詰まっています。例えば昭和37年11月13日付の品川・特別お弁当では「骨付きの鶏からあげ、エビのフライ、マグロの切り身の塩焼き、イカの塩焼き、ウズラ豆にピーマンの油いため、かまぼこ、タケノコの煮つけ、ナプキン、食塩、〝お味はいかが?〟のアンケート」と、隅から隅まで記録されています。もちろん書き手によっての差はありますが「当たり」のときは非常に読み応えがあります。

そして駅弁を食べるだけでなく、業界のトレンドや抱える問題、顧客の嗜好などが取材によって明らかにされており、レジャー面の小コラムとはいえ随所にジャーナリズム見て取れます。100円の幕の内より150円のほうが圧倒的に売れる「デラックス嗜好」や、水質汚染で魚が取れなくなった嘆き、なかには「本当か?」と疑いたくなるようなも証言(※八角形の容器はここが発祥=浜田駅・お弁当、お手拭きを4年前につけたのが最初=水上・ちらし寿し)も出てきます。

以下は確認できた駅弁コラムのすべてです。なおマイクロフィルムを目視で確認したため、記事の見落としがあるかもしれません。また販売駅と商品名、価格は記事に準じていますが、販売業者は必要に応じて筆者が加筆していますので、当時の名義とは異なる場合があります。ご承知おきください。

左から日付、駅名・商品名(製造業者)価格。※は駅弁ではない意。スマホでは日付と駅名間のタブが上手に表示されないのでPC版表示を推奨します。

【昭和37年11月】
レジャー面(おたのしみページ)リニューアルに伴い「車窓から」として登場
2日 伊東・祇園ずし(祇園)価格不明
3日 熱海・おたのしみ弁当(東華軒)価格不明
6日 ※松本・ハチの子かん詰め
7日 ※国鉄最高の駅、野辺山
9日 大船・アジの押しずし(大船軒)¥100 
10日 松本・洋ふう弁当(イイダヤ軒)¥150 
13日 品川・特別お弁当(常盤軒)¥150 
14日 長野・山家ずし(ナカジマ会館)¥100 
17日 千葉・やきはま弁当(万葉軒)折箱¥100、瀬戸物¥150
20日 ※軽井沢・みそ汁(油屋弁当部)¥20 
21日 ※浜松・ハーモニカ
→浜松駅ホームではハーモニカの立ち売りがあった
23日 我孫子・おべんとう(弥生軒)¥100 
24日 上田・そぼろ飯(松屋食堂)¥100 
27日 上諏訪・うなぎ弁当(カワゼン)¥200 
30日 富山・ますのすし(源)¥190~¥350(3種類)

【昭和37年12月】
1日 ※上諏訪・味の小魚
2日 熱海・アジの押しずし(東華軒)¥100 
4日 ※富山・ほたるいか
5日 長野・キジ焼きドンブリ(ナカジマ会館)¥150 
7日 豊橋・ちくわ弁当(壺屋弁当部)¥150 
8日 上諏訪・諏訪湖弁当(カワゼン)¥100 
9日 ※小諸・コイの甘露煮
11日 ※横川・アプト式の模型
12日 ※浜松・浜納豆
14日 横浜・シュウマイ弁当(崎陽軒)¥100 
15日 伊豆急下田・伊豆の香り(伊豆急弁当)¥100 
16日 横川・峠のかまめし(荻野屋)¥120 
18日 浜松・うなぎ弁当(自笑亭)¥200 
19日 金沢・おにえずし(大友楼)¥100 
21日 ※静岡・安倍川もち(東海軒?)
22日 千葉・トンカツ弁当(万葉軒)¥100 
23日 水上・かまめし(???)¥150 
25日 ※金沢の加賀人形
26日 福島・ドライカレー(伊東弁当部)¥100 
28日 大船・サンドイッチ(大船軒)¥100 
29日 ※急行『みやぎの』・そばビュッフェ
30日 静岡・タイめし(東海軒)釜めし¥150、折詰¥100

【昭和38年1月】
1日 熱海&小田原・おたのしみ弁当(東華軒)
4日 大宮・盆栽すし(ムサシ食品)¥150 
5日 高崎・だるま弁当(高崎弁当)¥120 
6日 ※福井・越前ガニ
8日 ※湯河原・ホルトの木
9日 福島・洋食弁当(伊東弁当部)¥150 
11日 大宮・武蔵野弁当(ムサシ食品)¥100 
13日 沼津・サバずしと特別弁当(桃中軒)サバずし¥100、特別弁当¥200
15日 福井・タイずし弁当(番匠本店)¥100と¥150
16日 小田原・かまぼこ弁当(東華軒)¥100 
18日 横浜・やきめし(崎陽軒)¥150 
19日 ※黒磯・なめこ汁(高木弁当部)¥80 
20日 ※蓼科の文化塔
22日 岐阜・アユずし(嘉寿美館)¥100 
23日 静岡・マスずし(東海軒)100円と150円
25日 ※福井・羽二重餅
26日 黒磯・うなぎめし(???)¥150 
27日 大宮・とりめし(???)¥100 
29日 鳥取・かにずし(アベ鳥取堂)¥100 
30日 豊橋・いなりずし(壺屋弁当部)¥50円と¥100
31日 黒磯・シューマイ(???)¥100 

【昭和38年2月】
1日 ※三島・富士ようかん
2日 大宮・うなぎめし(ムサシ産業?)¥150 
3日 千葉・デラックス弁当(万葉軒)¥150 
5日 ※湯の丸高原・路傍の仏
6日 熊谷・幕の内弁当(???)¥100 
8日 黒磯・那須野ずし(高木弁当部)¥100 
9日 宇都宮・茶きんずし(松廼家)¥100 
10日 宇都宮・お弁当(白木屋ホテル弁当部)¥100 
11日 八王子&高尾・お弁当(玉川亭)
12日 木更津・バーベキュー弁当(浜屋)¥150 
13日 名古屋・おこわ弁当(松浦商店)¥80 
15日 ※潮来・船頭ずし(白水軒)¥100 
→潮来の渡船乗り場で売られる弁当
16日 大月・お弁当(桂月館)¥100 
18日 仙台・くりめし(こばやし)¥150 
18日 ※岐阜・アユのかすづけ
19日 名古屋・とりご飯(松浦商店)¥100 
20日 品川・のり巻(常盤軒)¥80 
21日 ※岐阜・アユのうるか
22日 木更津・お好み弁当(浜屋)¥100 
23日 名古屋・おにぎり弁当(松浦商店)¥100 
24日 ※京都駅の千枚漬、すぐき
25日 仙台・まつたけ弁当(伯養軒?)¥150 
26日 豊橋・ウナギめし(壺屋弁当部)¥200 
27日 ※バックする駅・大網
28日 上諏訪・ワカサギずし(カワゼン)¥100

【昭和38年3月】
1日 ※岐阜・いかだばえ
2日 同上
3日 黒磯・九尾の釜めし(フタバ食品)¥150 
4日 郡山・磐梯乃ちらし寿司(???)¥100 
5日 宇都宮・洋食弁当(白木屋ホテル弁当部)¥120 
6日 敦賀・海の弁当(塩荘)¥150 
7日 土浦・うなぎ丼(???)¥180 
8日 上諏訪・うなぎ丼(カワゼン)¥200 
9日 敦賀・タイずし(塩荘)¥100 
10日 水戸・御弁当(???) ¥100 
11日 黒磯・九尾ずし(フタバ食品)¥100 
12日 ※岡崎・八丁みそ
13日 ※敦賀・かまぼこ 
14日 松阪・牛肉弁当(新竹商店)¥150 
15日 岡崎・幕の内弁当(鍵屋)100~
16日 新宿・特製お弁当(田中屋)¥150 
17日 大宮・幕の内弁当(三立軒)¥100 
18日 白河・関のすし(伯養軒白河支店)¥100 
19日 敦賀・幕の内弁当(塩荘)¥100 
20日 白河・マスずし(伯養軒白河支店)¥100 
21日 木曽福島・お弁当(松岡)
22日 甲府・お好み弁当(甲陽軒)¥100 
23日 松阪・牛肉しぐれ弁当(新竹商店)¥150 
24日 ※発車は上りばかり 一番低い駅?安房鴨川
25日 ※大垣・かきようかん
26日 米沢・コイ弁当(松川)¥100 
27日 宮崎・シイタケめし(宮崎駅弁当)¥100 
28日 ※大垣と桑名・養老酒
29日 都城・五目めし(みづま)¥100 
30日 田口・ササずし(石田商店)¥100 
31日 木曽福島・お好み弁当(松岡)¥150 

【昭和38年4月】
1日 特急『白鳥』・ちまきずし(三新軒)¥200 
2日 松阪・まくのうち弁当(新竹商店)¥150 
3日 神戸・シューマイ(淡路屋か?)¥100 
4日 郡山・カツライス(福豆屋)¥150 
5日 大宮・お弁当(ムサシ産業)¥100 
6日 木曽福島・イナリ(松岡)¥60 
7日 ※明石・丁稚羊羹
8日 金沢・ゆのくに弁当(大友楼)
9日 大津・マスずし(萩乃家)¥100 
10日 木曽福島・スシ(松岡)¥70 
11日 神戸・特製お弁当(淡路屋か?)¥150 
12日 ※金沢・白山山菜みそづけ 
13日 大津・特別弁当(萩乃家)¥150 
14日 ※山陽本線明石駅付近『明石城』
15日 高岡・赤飯弁当(宮嶋商店)¥100 
16日 原ノ町・御寿司(中野屋)¥80 
17日 高萩・駅弁当(吾妻館)¥100 
18日 明石・鯛寿し(きん安)¥100 
19日 土浦・土浦お弁当(富久善)¥100 
20日 高山・飛騨弁当(金亀館)¥150 
21日 平・お弁当(住吉屋)¥100 
23日 高岡・御寿司(宮嶋商店)¥100 
24日 原ノ町・ちらし寿し(中野屋)¥100 
26日 高萩・おすし(???)¥80 
27日 ※金沢・味つけちくわ
28日 平・すし(住吉屋)¥80 
29日 新宿・鳥めし(田中屋)¥100 
30日 高岡・御弁当(宮嶋商店)¥100 

【昭和38年5月】
1日 東京・幕の内弁当(日本食堂)¥100
2日 姫路・お弁当(まねき)¥100
3日 博多・幕の内おべんとう(寿軒?)¥100
4日 亀山・しぐれ茶漬け(伊藤弁当店)¥100
5日 亀山・お弁当[上弁](伊藤弁当店)¥100
7日 岩国・お弁当(錦水軒)¥100
8日 岡山・幕の内弁当(三好野本店)¥100
9日 高崎・とりめし(高崎弁当)¥100
10日 浜松・ひくまの弁当(自笑亭)¥100
11日 亀山・上等お弁当(宝来軒)¥150
12日 七尾・幕の内弁当(南商店)¥100
13日 亀山・お弁当(宝来軒)¥100
14日 七尾・松乃寿し(南商店)¥100
15日 浜松・鳥めし(自笑亭)¥100
16日 水上・菊弁当(菊富士)¥100
17日 亀山・蛤めし(宝来軒)¥100 or ¥150
18日 高崎・サンドイッチ(高崎弁当)¥100
19日 原ノ町・お弁当(中野屋)¥100
20日 亀山・料理弁当(伊藤弁当店)¥100
21日 水上・鳥めし(小島弁当部)¥100
22日 新宮・めはりずし(丸新)¥50
23日 亀山・五色弁当(???)¥100
24日 高崎・うなぎめし(高崎弁当)¥150
25日 七尾・蛇の子すし(南商店)¥100
26日 水上・ちらし寿し(菊富士)¥80
27日 原ノ町・お弁当(丸屋か?)¥100
28日 新宮・サンマずし(丸新)¥70
29日 高崎・特製お弁当(高崎弁当)¥150
30日 赤羽・すし(赤羽食品)
31日 原ノ町・さけめし(丸屋)  

【昭和38年6月】
1日 水上・幕の内弁当(小島弁当部)¥100 
2日 ※越後湯沢・笹だんご 
3日 ※採掘進む秩父の武甲山
4日 新宮・幕の内弁当(丸新本店)¥100 
5日 原ノ町・そば(丸屋)¥70 
6日 奈良・幕の内弁当(精宏軒)¥150 
7日 高崎・幕の内弁当(高崎弁当)¥100 
8日 米子・かにずし(米吾)¥100 
9日 原ノ町・ちらしずし(丸屋弁当部)¥100 
11日 浜田・お弁当(ピリ軒)¥100 
12日 大阪・小鯛すし(水了軒)¥170 
13日 大宮・御寿司(三立軒)
14日 新宿・お弁当(田中屋)¥100 
15日 水上・サンドイッチ(菊富士)¥100 
16日 大阪・幕の内弁当(水了軒)¥150 
17日 ※金沢・ふぐのぬかづけ 
18日 米子・特別おべんとう(米吾)¥150 
19日 水上・おすし(小島弁当部)¥80 
20日 横川・おたのしみ弁当(荻野屋)¥150 
21日 小諸・お好み弁当(菱屋)¥100 
22日 ※金沢・あんころ餅(大友楼)¥40 
23日 横川・おすし(荻野屋)¥100 
24日 豊橋・おにぎり(壺屋弁当部)¥100 
25日 秋田・幕の内弁当(東洋軒)¥100 
26日 塩尻・おすし(カワカミ)¥100 
27日 長野・洋食弁当(ナカジマ会館)¥150 
28日 金沢・幕の内弁当(大友楼)¥150 
30日 横川・おむすび(荻野屋)¥70 

【昭和38年7月】
1日 美濃太田・舟弁当(向龍館)¥150 
2日 大曲・おばこ弁当(暁月弁当部)¥100 
3日 長野・幕の内弁当(ナカジマ会館)¥100 
6日 美濃太田・四季のかま飯(向龍館)¥150 
7日 天王寺・幕の内弁当(芦の家)100~
8日豊橋・みそ汁(壺屋弁当部)¥20 
9日 横手・幕の内弁当(平源弁当部)¥100 
10日 豊橋・よしだ弁当(壺屋弁当部)¥100 
13日 ※京の味道楽
14日 美濃太田・お料理弁当(向龍館)¥150 
15日 富山・幕の内弁当(源)¥150 
16日 甲府・特別弁当(甲陽軒)¥150 
17日 小田原・稲荷ずし(東華軒)¥60 
18日 御殿場・御寿司(桃中軒)¥80 
19日 ※京都駅の宇治茶と茶づぼ
20日 ※長野駅の立ち食いそば(ナカジマ会館)
21日 ※豊橋・おでん(壺屋か?)一品10円
→駅構内に開店したおでんの立ち食いスタンド
22日 ※美濃太田・ライン漬け
23日 多治見・上等弁当(びいどろや)¥150 
24日 彦根・ちらしずし(湖城軒)¥100 
25日 千葉・特製万葉弁当(万葉軒)¥150 
26日 米原・ウナギめし(井筒屋)¥200 
27日 広島駅・上等弁当(広島駅弁当)¥150 
28日 小淵沢・お弁当(丸政)¥100 
29日 水戸・まくの内お好み弁当(???)¥100 
30日 米原・マスずし(井筒屋)¥100 

【昭和38年8月】
1日 ※多治見駅・虎渓まんじゅう 
2日 清水・羽衣弁当(やすい軒)¥100 
3日 彦根・御飯弁当(湖城軒)¥150 
4日 一ノ関・あゆ寿し(あべちう弁当部)¥150 
5日 小牛田・特製御弁当(小牛田ホテル弁当部)¥150 
6日 清水・特製弁当(やすい軒)価格不明
7日 中津川・根の上弁当(梅信亭弁当部)¥150 
8日 松本・月見五味めし(イイダヤ軒)¥150 
9日 福島・幕の内弁当(伊東弁当部)¥150 
10日 多治見・御寿司(びいどろや)¥100 
11日 立川・お弁当(中村亭)¥100 
12日 石打・御弁当(川岳軒)¥100 
13日 大津・鮎寿司(萩乃家)¥200 
14日 清水・いなり寿し(やすい軒)¥60 
15日 ※大津駅・アユのあめだき 
16日 石打・おすし(川岳軒)¥80 
17日 米原・御弁当(井筒屋)¥150 
18日 立川・鮎寿し(中村亭)¥120 
19日 浜松・うなぎ飯(自笑亭)¥200 
20日 辰野・おべんとう(山なか)¥150 
21日 ※伊勢名物『赤福』
22日 米原・助六ずし(井筒屋)¥100 
23日 立川・マス寿し(中村亭)¥120 
24日 岐阜・お好み弁当(嘉寿美館)¥150 
25日 伊勢市・幕の内弁当(小がわ屋)¥150 
26日 高松・あなご飯(高松駅弁)¥100 
27日 高崎・御弁当(高崎弁当)¥150 
28日 ※伊勢名物ショウガ糖
29日 静岡・うなぎ飯(東海軒)¥200 
30日 沼津・お好み弁当(桃中軒)¥100 
31日 草津・折り詰め弁当(南洋軒)¥150 

【昭和38年9月】
1日 名古屋・お弁当(松浦商店)¥100 
2日 会津若松・会津弁当(伯養軒若松支店)¥150 
3日 黒磯・那須高原幕の内弁当(高木弁当部)¥150 
4日 沼津・タイめし(桃中軒)¥100 
5日 飛騨金山・葉巻き寿司(美濃屋)¥150 
6日 ※富山駅の『立山そば』
7日 静岡・特製まくのうち(東海軒)¥150 
8日 仙台・うなぎめし(伯養軒)¥150 
9日 会津若松・幕の内弁当(伯養軒)¥100 
10日 宇都宮・幕の内弁当(松廼家)¥150 
11日 黒磯・那須高原幕の内弁当(高木弁当部)¥100 
12日 飛騨金山・御寿司(美濃屋)¥100 
13日 富士・白妙弁当(富陽軒)¥150 
14日 仙台・特製弁当(こばやし)¥150 
16日 富士・いなりずし(富陽軒)¥60 
17日 高崎・すし(高崎弁当)¥100 
18日 静岡・詰合せ寿し(東海軒)¥100 
19日 軽井沢・御寿司(油屋弁当部)¥100 
20日 草津・ひとくちいなり寿し(南洋軒)¥100 
21日 仙台・まつたけ弁当(伯養軒)¥150 
22日 富士・助六ずし(富陽軒)¥60 
23日 辰野・お寿し(山なか)¥100 
24日 草津・うばがもち(南洋軒)
27日 飛騨金山・料理弁当(美濃屋)¥150 
28日 会津若松・クリめし(伯養軒)¥100 
29日 郡山・お好み弁当(福豆屋)¥100 
30日 軽井沢・信州そば(油屋弁当部)¥70 

【昭和38年10月】
1日 宇都宮・幕の内弁当(富貴堂)¥150 
2日 東北線車内販売・御弁当(東北線車内販売)¥150 
3日 高松・五目寿司(高松駅弁)¥100 
4日 水戸・御寿司(太平館)¥80 
5日 会津若松・山菜巻きずし(伯養軒)¥100 
6日 黒磯・九尾幕の内弁当(栃食)¥150 
7日 富士・おみやげ向きいなりずし(富陽軒)¥100 
8日 木更津・幕の内弁当(浜屋)¥150 
11日 宇都宮・御寿司(富貴堂)¥100 
12日 土浦・御弁当(富久善)¥150 
13日 大垣・ちらし寿司(玉屋)¥100 
18日 日立・御弁当(海華軒)¥100 
19日 森・いかめし(阿部商店)¥70 
20日 土浦・御寿司(富久善)¥100 
21日 横浜・鯛めし(崎陽軒)¥100 
22日 大垣・御弁当(小川浩三商店)¥150 
23日 小山・幕の内弁当(柏屋弁当部)¥100 
24日 富士・富士弁当(富陽軒)¥100 
25日 郡山・カツサンド(福豆屋)¥100 
26日 黒磯・九尾餃子(栃食)¥100 
27日 水戸・うなぎめし(ホテル太平館)¥180 
28日 日立・御弁当(海華軒)¥150 
29日 沼津・しうまい(桃中軒)¥100 
30日 福井・ちらし御寿し(番匠本店)¥150 
31日 郡山・いなり寿し(???)¥50 

【昭和38年11月】
3日付でコーナー名を「駅弁」に解題
1日 糸魚川・ますのしめ寿し(早川屋商店)¥100 
3日 大聖寺・幕の内弁当(高野商店)¥150 
4日 敦賀・きす鮓(塩荘商店)¥150 
5日 富山・鱈めし(源)¥150 
6日 福井・かにめし(番匠本店)¥150 
7日 黒磯・おにぎりランチ(栃食九尾センター)¥100 
9日 黒磯・御寿司(高木弁当部)¥100 
10日 横浜・幕の内弁当(崎陽軒)¥100 
12日 郡山・お好み弁当(福豆屋)¥150 
13日 『車窓の楽しみ全国駅弁展』の案内
  • コラム300回を記念して11月15日~20日、日本橋白木屋6階で『車窓の楽しみ全国駅弁展』を開催。東日本の駅弁を販売するほか、全国の〝駅弁地図〟や掛け紙、容器、記事のスクラップなどが展示される

14日 仙台・竹駒寿し(伯養軒)¥100 
15日 駅弁アラカルト①
→日本交通公社出版部・久保田豊さんの掛け紙コレクション
16日 駅弁アラカルト②
→国鉄構内営業中央会が10月1日現在で駅弁販売駅を調査
  1. 駅弁の販売駅…309駅。そのうち普通弁当だけが31、特殊弁当だけが27。鉄道管理局別では門司が21、東京が20、新潟の18が上位。少ないのは青函の5、仙台の7など
  2. 駅弁の値段…普通弁当は100円と150円の2種類。100円が229、150円が259。特殊弁当はこの物価高でも60円以下が38もある。もっとも安いのが郡山・いなりずしなどの50円。多いのは100円が387、150円が140、170~200円が23。200円には新津の笹小鯛ちまきずし、水上のうなぎご飯、土浦のうなぎどんぶり、上諏訪のうなぎ弁当など
  3. 品目別の特殊弁当…すしが231、いなりずし・とりめしが各43、うなぎめしが26、ちらしずし23、鮎ずし22。一つだけには変わりものが多く、ぜんまい弁当、茶めし弁当、おはぎ弁当、だるま弁当、かまぼこ弁当、しぐれ茶漬け、ヒメマス弁当、九尾ずし、ささずし、山菜ずし、盆栽ずしなど

17日 駅弁アラカルト③
→「駅弁に人気集中」というタイトル。白木屋で開催中『駅弁展』の様子について
  • 16駅から20種類。仙台のマツタケめし、かにずし、竹駒ずし、郡山の磐梯ちらしずし、会津若松の山菜巻きずし、会津弁当、白河のマスずし、黒磯の那須野ずし、九尾釜めし、九尾ずし、大宮の盆栽ずし、千葉の焼きはま弁当、横浜のシウマイ弁当、やきめし、シウマイ、水上のちらしずし、横川の峠の釜めし、田口のささずし、富山のマスずし、大船のアジの押しずし、小田原のお楽しみかまぼこ弁当、豊橋のいなりずしなど。富山のマスずしは、上野から持ち込まれると20分で完売。横ではスキー・スケート展を開催していた

18日 駅弁アラカルト④
→「伝統的に「軒」が好き」というタイトル
  • おもしろい駅弁屋さんの名前について。今年4月現在、400軒近い駅弁屋がある。「ひとつの権威づけに使ったのではないか」と秋田貞男氏。特に面白い話はない

19日 駅弁アラカルト⑤
→「ヒシ型や丸いものまで 美しくなった最近の掛け紙」というタイトル
  • 1000枚近くためているという江東区役所国民保健課勤務・長谷川好一さんの話。一番大きいのはタテ40センチ、ヨコ26~7センチ。小さいのは原ノ町の鮭めしで名刺サイズ以下だという

20日 駅弁アラカルト⑥
→「プラスチックもお目見え 陶器に人気 駅弁の容器」というタイトル
  • 近頃増えた陶器の容器は人気がある。なんといっても各所で増えた釜めしだが、よくみると小さな変化があるという。例に長野のきじやきどんぶり、大宮の盆栽すし。紙製の容器も登場。横川の峠のおむすび。宇都宮の茶めし弁当はまるいプラスチックで珍しがられ、郡山福豆屋のカツライスはプラスチックで中身が見える

22日 宇都宮・茶めし弁当(富貴堂弁当部)¥150 
23日 上野・幕の内弁当(日本食堂)¥100 
24日 小山・鶏めし(柏屋弁当部)
25日 山形・蔵王の釜めし(紅花軒)¥150 
26日 札幌・お好みお弁当(札幌駅立売商会)¥150 
27日 小樽・鶏めし(小樽駅構内立売商会)¥100 
28日 下関・ふくめし(下関駅弁)¥150 
29日 札幌・石狩鮭めし(札幌駅立売商会)¥100 
30日 下関・おべんとう(下関駅弁)¥100 

【昭和38年12月】
1日 倶知安・お好み弁当(清水弁当部)¥100 
2日 横浜・いなり寿し(崎陽軒)¥100 
4日 青森・特製御弁当(伯養軒青森支店)¥150 
5日 長万部・かにめし(長万部駅構内立売商会)¥150 
6日 横川・峠のおむすび(荻野屋)¥100 
7日 糸魚川・幕の内弁当(早川屋弁当店)¥150 
8日 長野・御弁当(ナカジマ会館)¥150 
9日 水上・とり弁当(菊富士)¥150 
10日 小諸・御弁当(菱屋弁当店)¥150 
11日 横川・御弁当(荻野屋)¥150 
12日 松本・特製すし(イイダヤ軒)¥100 
13日 静岡・ますの押ずし(東海軒)¥150 
14日 塩尻・にじ鱒寿司(カワカミ弁当部)¥100 
15日 清水・シュウマイ弁当(やすい軒)¥150 
17日 高岡・幕内お弁当(宮嶋商店)¥150 
18日 上井・蟹寿司(北松軒)¥100 
19日 広島・牡蠣飯(広島駅弁当)¥150 
20日 直江津・特製御弁当(山崎屋)¥150 
21日 塩尻・焼売御弁当(カワカミ弁当部)¥150 
22日 石見益田・御弁当(嘉淑軒)¥150 
23日 横浜・サンドイッチ(崎陽軒)¥100 
24日 熱海・鯛めし(東華軒)¥100 
26日 羽後本荘・鳥海弁当(森川弁当部)¥150 
27日 三島・いなり寿し(桃中軒)¥60 
28日 三島・おこのみ弁当(桃中軒)¥100 
29日 高知・かまぼこ弁当(中央食堂)¥150 
31日 弘前・御弁当(伯養軒弘前支店)¥150 

【昭和39年1月】
1日 大津・おむすび(萩の家)¥100 
4日 新得・やまべ寿し(新得構内立売)¥150 
5日 高崎・とりめし(高崎弁当)¥150 
6日 松江・御弁当(一文字屋)¥150 
7日 松本・おべんとう(イイダヤ軒)¥150 
8日 小山・三色弁当(鳥又)¥100 
10日 佐倉・寿司(いせや)¥60 
11日 小山・御弁当(鳥又)¥150 
13日 鶴岡・御弁当(鶴岡太平食堂鶴岡駅弁当部)¥150 
14日 帯広・特製御弁当(鉄道弘済会帯広営業所)¥150 
15日 東能代・椎茸めし(ねもと)¥150 
16日 小田原・お楽しみかまぼこ弁当(東華軒)¥150 
17日 米沢・牛肉弁当(新杵屋弁当部)¥150 
19日 郡山・幕の内お好み弁当(東北軒)¥100 
21日 小田原・サンドイッチ(東華軒)¥100 
22日 大聖寺・御寿し(高野商店)¥100 
23日 品川・特別御弁当(常盤軒)¥150 
24日 塩尻・かまめし(カワカミ ¥150 
25日 糸魚川・シウマイ(大島商店)¥100 
26日 小山・うなぎ丼(鳥又)¥200 
27日 岐阜・いなり寿司(嘉寿美館)¥50 
28日 大船・お弁当(大船軒)¥150 
30日 小田原・小アジの押し寿司(東華軒)¥100 
31日 小山・三色ずし(鳥又)¥100 

【昭和39年2月】
1日 大津・中華御弁当(萩の家)¥150 
3日 郡山・御弁当(東北軒)¥150 
4日 軽井沢・御弁当(油屋弁当部)¥150 
5日 駅弁は花ざかり
  • 国鉄構内営業中央会が昨年4月に調査した内容についての特集記事。〝好きなもの〟では肉が24%でトップ。次いで野菜類15%、焼き魚14%、玉子焼き12%。〝きらいなもの〟では焼き魚が25%でトップ。次いで魚のフライ14%、野菜の11%。つくだ煮8%。このところ読者の問い合わせが多く、中央会には駅弁リストが欲しいと問い合わせが来ているという

6月 敦賀・御寿し(塩荘)¥100 
7日 糸魚川・いなり寿司(早川屋弁当部<大島商店>)¥100 
8日 金沢・サンドイッチ(油谷)¥80 
9日 小浜・御弁当(藤屋)¥100 
10日 大聖寺・鯛寿し(高野商店)¥100 
11日 尾鷲・おわせ弁当(丸福食堂)¥150 
15日 新潟・小鯛寿司(三新軒)¥150 
16日 越後湯沢・雪国弁当(川岳軒)¥150 
17日 金沢・おすし(大友楼)¥100 
18日 岐阜・ドライカレー弁当(嘉寿美館)¥100 
19日 立川・サンドイッチ(中村亭)¥70 
20日 函館・お好み弁当(みかど)¥150 
21日 立川・のり巻いなり寿し(中村亭)¥100 
24日 我孫子・いなり寿し(弥生軒)¥50 
27日 沼津・とんかつ弁当(桃中軒)¥150 
28日 品川・御寿司(常盤軒)¥100 
29日 塩尻・御弁当(カワカミ)¥150 

【昭和39年3月】
2日 塩尻・シュウマイ(カワカミ)¥100 
3日 新宮・椎茸めし(丸新弁当部)¥100 
4日 浜松・いなりずし(自笑亭)¥60 
5日 立川・お弁当(中村亭)¥150 
6日 沼津・うなぎめし(桃中軒)¥200 
7日 浜松・特製弁当(自笑亭)¥150 
9日 大阪・寿し(水了軒)¥100 
10日 成田・特製弁当(桑原弁当部)¥150 
11日 豊橋・うずら弁当(壺屋弁当部)¥200 
14日 高山・幕の内弁当(金亀館)¥150 
15日 成田・寿司(桑原弁当部)¥100 
17日 大阪・とりめし(水了軒)¥100 
18日 松本・いなり寿し(イイダヤ軒)¥60 
19日 浜松・御寿し(自笑亭)¥100 
22日 松本・サンドイッチ(イイダヤ軒)¥60 
24日 東京・寿司(日本食堂)¥100 
25日 東京・弁当(日本食堂)¥150 
26日 水戸・御弁当(鈴木屋)¥150 
27日 三角・鯛寿し(おさふね)¥150 
28日 鳥取・しいたけ弁当(アベ鳥取堂)¥150 
29日 豊橋・のりまきずし(壺屋弁当部)¥60 
30日 常陸大子・御弁当(三美亭)¥100 

【昭和39年4月】
1日 鳥取・稲荷寿し(アベ鳥取堂)¥100 
2日 岩国・まくの内弁当(錦水軒)¥150 
3日 下関・鯛の釜めし(下関駅弁)¥150 
4日 平塚・サンドイッチ(香魚軒)¥100 
5日 水戸・御べんとう(芝田屋旅館)¥150 
6日 別府・椎茸めし(梅の家か?)
7日 豊橋・助六御寿司(壺屋弁当部)¥100 
8日 西鹿児島・おべんとう(わたなべ)¥150 
9日 福島・おすし(伊東弁当部)¥100 
10日 土浦・御弁当(説田商店)¥150 
13日 上田・御弁当(松屋食堂)¥150 
14日 宇都宮・とりめし(松廼家)¥150 
15日 長崎・お弁当(日本食堂)¥150 
16日 大月・釜めし(桂川館)¥150 
17日 豊後竹田・マスずし(蓬莱家か?)¥150 
18日 大月・特製御弁当(桂川館)¥150 
19日 新宿・サンドイッチ(田中屋)¥100 
20日 京都・御料理折詰(萩の家)¥150 
21日 岡崎・弁当(鍵屋)¥150 
22日 佐賀・幕の内おべんとう(新玉か?)¥150 
23日 京都・御寿司(萩の家)¥100 
24日 奈良・御寿司(精宏軒)¥100 
26日 静岡・稲荷ずし(東海軒)¥60 
27日 七尾線車内・ぼらめし(南商店か?)¥130 
28日 東京・ボックスランチ(日本食堂)¥200 
29日 富山・えびめし(源)価格不明
30日 高山・御寿し(金亀館)¥100 

【昭和39年5月】
2日付から「駅の名物」に改題。土産物紹介がメインとなり、駅弁の登場機会は激減
1日 ※新宮ほか・みかん漬
2日 ※熱海・天の川 
3日 ※静岡・わさび漬 
4日 ※長野・タル詰め味噌
5日 ※京都・そばぼうろ 
8日 西舞鶴・御弁当(鶴寿軒)¥150
9日 ※川越・いもせんべい
10日 ※敦賀・求肥昆布
11日 ※新宮・那智黒アメ
12日 ※七尾・大豆飴
13日 ※浜松・ふる里
14日 ※沼津・桃羊羹 
15日 ※横浜・中華まんじゅう 
16日 ※大阪・粟おこし
→「駅弁ファンへ」という案内あり。
  • 「国鉄構内営業中央会(東京都中央区八重洲3-1、福本ビル内、電話271-8170)が『旅のお召し上がりもの案内』の新版を出した。この3月31日現在で、全国の駅弁を案内している。駅弁が好きな人は無料でくれる。10円切手同封のうえ、申し込むこと」(記事より引用)
以降、駅弁の登場機会激減のため、土産物を割愛します。

【昭和39年6月】
18日 木古内・お弁当(伊藤食堂)¥100

【昭和39年7月】 
駅弁の登場なし

【昭和39年8月】
22日 金沢・どじょう蒲焼弁当(大友楼)¥200 
25日 東京・チキン弁当(日本食堂)¥200 

【昭和39年9月】
11日 新津・真菜鮓(神尾弁当部)¥150 
12日 東京・サンドイッチ(日本食堂)¥100 
20日 苫小牧・かに寿司(近藤弁当部)¥150 
23日 浅草・お弁当(宇廼丸)¥150 
29日 東武電車特急・おにぎり(???)¥130

【昭和39年10月】
10日 黒磯・五輪幕の内べんとう(九尾センター)¥150 
13日 新潟・御寿司(???)¥100 
17日 長岡・越路寿し(池田屋)¥100 
18日 新津・御寿司(神尾弁当部)¥100 
19日 田口・あんもち(石田屋)¥50 
31日 軽井沢・ゴルフ弁当(油屋弁当部)¥150 

【昭和39年11月】
23日付で「おみやげ」に改題
7日 新津・幕の内弁当(神尾弁当部)¥150 
13日 ※伊香保温泉ケーブル駅前・かまぶろ弁当(伊香保かまぶろ温泉)¥150 
  • 昭和39年10月の発売。容器は、釜風呂を模した益子焼。うすい味付けご飯の上にゼンマイ、シイタケ、タケノコ、ハス、ギンナン、ささがきごぼう、ハス、錦糸卵、紅ショウガ。別の小箱にお新香が入り、ナプキンとかまぶろの案内ビラがつく。かまぶろ温泉や群馬バスの東京案内所(千代田区神田多町1-6)で予約を受け付け、伊香保温泉、榛名湖、高崎駅、渋川駅前で買える
19日 新津・稲荷寿司神尾弁当部¥100 

【昭和40年1月】
14日 〝味の全国展〟食べ歩き
→日本橋三越の「全国有名すし味くらべ」、横浜高島屋の「お国自慢全国うまいもの有名駅弁大会」についてのリポート。
  • 門司駅「玄海ちらし鯛ずし」150円と鳥取の「かに寿し」150円を「ことにすごい」と絶賛。ほかに名古屋のきしめん60円、尻内の八戸小唄寿司200円、浜松のうなぎ飯200円、長野のきじ焼どんぶり150円。輸送は峠の釜めし150円、郡山・磐梯のちらし寿司100円、仙台のまつたけめし150円、新津の笹小鯛ちまき寿司200円、富山の鱒すし250円、金沢のおにえずし100円、新宮のめはりずし80円、静岡の釜のたいめし150円、沼津の鯵寿司100円、豊橋のいなりずし100円、横浜のシウマイ100円、シウマイ弁当150円、鯵の押寿し100円、おたのしみ弁当150円。今年から九州と北海道を入れたそう。駅弁をその場で食べる食堂や、関連本を売る本屋も
17日 尻内・八戸小唄寿司吉田屋¥200 
18日 門司・ちらし鯛ずし北九州駅弁当¥150

【昭和40年2月】
1日 ※箱根・おむすび弁当(???)¥150
→早雲山の駅食堂で販売。
21日 ※天竜峡・山菜べんとう(竜峡亭)価格不明
→旅館が販売する弁当。三越で開催中の長野県観光物産展にて

【昭和40年3月】
駅弁の情報なし

と、駅弁やそれっぽい弁当の情報がない月が再び現れたため調査終了です。昭和38年にかけて筆が乗り、昭和39年5月の改題で一気に墜落してしまいました。

ごらんのとおり、インターネットに情報ゼロの駅弁(屋)や「え? こんな場所で売っていたの?」と思うような駅など、マニアでも初耳の内容が多く含まれています。たとえば木古内・お弁当(昭和39年6月18日)平塚・サンドイッチ(昭和39年4月4日)など、これが日本で唯一の記録ではないかと思うものも多々。それが不鮮明とはいえ写真付きで載っているのは大変貴重な資料でしょう。「噂で聞いていたけど…」という駅弁の情報がバンバン出てくるので、静謐な国会図書館の新聞閲覧室で思わず声が漏れそうなことがありました。

記事の内容を詳しく知りたい方は、ぜひ国会図書館などでマイクロフィルムをガリガリ回してください。ちなみに、この記事を1年くらい温めている間に東京中日スポーツが紙面発行をやめてしまいました。諸行無常の世です。